東日本大震災・原子力災害伝承館

防災・減災の教訓が集まる施設だからこそ 天井も地震対策

複合災害の教訓を未来へつなげる、福島県のアーカイブ拠点施設

2011年3月11日に発生した東日本大震災。地震、津波、原子力災害といった複合災害により甚大な被害が生じ、多くの方が犠牲になりました。
そして震災から10年以上たった現在も、数万人が避難生活を余儀なくされ、原発事故による風評被害も続いています。

そんな中、2020年9月、福島県双葉郡双葉町に、複合災害の教訓を後世や世界に伝えるためのアーカイブ拠点施設として「東日本大震災・原子力災害伝承館」が開館しました。

来館者に被災地「浜通り」の現状を、皆様ご自身の目と耳で確認してもらうことで、災害を他人事ではなく自分事として捉えていただきたいとの想いから、被害を伝える現物資料の展示のほか、災害を経験した方による‟震災語り部講話″の実施、団体向けのフィールドワークなども行われています。

開館から約1年半、コロナ禍にもかかわらず来館者は10万人にのぼります。

東日本大震災・原子力災害伝承館の外観

災害の教訓を、構造 そして建物内部にも反映

災害の教訓を伝える施設として、安心・安全の観点でもさまざまな配慮がされました。
例えば、海に近い地盤面に建てることから建物を低層化し、振幅の少ない構成によって安定化が図られています。さらに、全体的に鉄筋コンクリート・柱・壁を多用することで建築の剛性も高めています。

建物内部では、上下移動の主動線に勾配の緩やかなスロープが設けられていることで、通常時に上下階を移動する動線に加えて、災害時には車いす利用者や移動が困難な人びとも水平避難しやすいように計画されています。また2つの動線が重ね合わせられていることで、避難動線の位置確認、そしてスムーズに避難が行えるように配慮されています。

海辺の水平線にも景観的にも馴染む低層構造
エントランスホールと2階の展示ギャラリーは吹抜けを介して一体になっている

訪れた人びとの安全を守るために、エントランスホールの地震対策

施設を訪れると必ず通るエントランスホール。
人びとの安全を守るために、天井にも地震対策が導入されました。
天井面に設置されたルーバー状の鉄骨によって、天井ボード面の変形を抑えるとともに吸音効果も高められています。
ルーバー状の鉄骨が天井デザインとして活用されたことから、天井裏のスペースがコンパクト化、さらにこの鉄骨で連続的に区切られることから、建物の躯体と一体化する当社の『準構造耐震天井・KIRIIアングルクランプ』が採用されました。

ルーバー状の鉄骨が印象的なデザインとなっている
明るく開放的なエントランスホールの天井裏には構造と天井の地震対策が施されている

お客様VOICE

東日本大震災・原子力災害伝承館  ご担当者様

2021年2月、2022年3月に震度6弱の大きな地震に見舞われましたが、天井は無事でした。
地震の多い地域でも安心して過ごせる建物であるように、貴社には今後も天井から支えてくださることを期待します。

導入に関する情報

建物構造
鉄筋コンクリート構造(一部鉄骨造)
工事時期
2018年~2020年
導入した製品
KIRIIアングルクランプ

物件情報

施設名:東日本大震災・原子力災害伝承館
場所:福島県双葉郡双葉町
https://www.fipo.or.jp/lore/

施主
福島県
設計事務所
株式会社惟建築計画
施工
荒牧建設株式会社・松本建設工業株式会社 (特定建設工事共同企業体)
天井工事
有限会社安藤内装

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